まきくま山

まきくま山の備忘録。 山歩き・美味しいもの・愉快な仲間


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前夜編

7月31日(月)
3:45ビジネスホテル相川 出発! 行ってきます。
3:48 甲府駅バスターミナル
うふふ、このホテルプラン正解だったな。1泊素泊まり3500円+これから3日間の駐車料金3000円。奈良田―広河原のバスが林道の崩壊で運行停止になったがための苦肉の策。でも、これ、今後もなにかと使えるかも、だ。
甲府駅、4時発の広河原行きバスを待つ。バス乗り場の半径10メートルはすでに南アルプスの匂いがする……。
合宿らしい学生の団体が3つ。そのほかはほとんどが単独の男性だ。1号車、2号車と2台出るらしい。私は1号車。満員の客を載せたバスが甲府市内を離れるころ、ふかーい眠りにつくまきくま。お隣はぴちぴちの高校生ギャル。ギャルもふかーい眠りについているので、まきくまの肩によっかかり~、しなだれかかり~、だ。これが、おっさんだったらユルサジ! なんだけど、なぜか若い女子に甘いまきくま。ほんと心底オヤジ根性が浸透しているらしい。そんなちょっぴり幸せな2時間をすごし(かなりやばい)、
6:09広河原着。

今年から、アルペンプラザの前には停まらなくなったとのことで、ちょっと奥の駐車場、終点広河原~、まで連れていかれる。
登山届けを出しがてら、アルペンプラザで登山道の状況を確認。大樺沢左俣は大雨のあと一昨日まで通行止めになっていたとのこと。今は解除だけど、落石の危険はいまだ大きいので、どうしてもっていうのでなければ行かないで、と言われる。八本歯のコルを通ったことがなかったので、今回は是非そのコースと思っていたのだが、、、、。
水3リットルを満タンにしていざ出発! 
6:30 空は快晴。山は青。心躍る瞬間だ。hirogawara
広河原から見上げる北岳。
大きくって、とんがってて、でもなんか田舎くさい、ゆるーい感じ。
そこが好き

しばらくは樹林の中のゆるい登り。テン泊フル装備がそれほど重くない。今日のために今年はけっこう頑張ったもんね、わたし。でなければ一人で、テントで、3000メートルで、縦走なんて考えなかった。一人で縦走(でも山小屋)、個テンで3000メートル(でも仲間といっしょ)はあるけど、一人で、テントで、縦走で、なおかつ3000メートルなんて! まきくまにとってはかなりの冒険だ。

前回の北岳は一昨年。白根御池からの道だったので、今日は大樺沢沿いの道を選んだ。前回下りに使った道だ。林が明るく、沢の水音をお供に歩くので涼しいはず。だがしかし、、、足元を水がざーざー流れる。先週の大雨の余波か、雪解けの水なのか、沢の中を歩くような道が続く。
傍らで水しぶきを上げる流れも、私の知っている大樺沢とはちょっと違う。
大樺沢
どーーっ、て感じの流れに、ちとびっくり。

それでも、足がずんずん進むのは、出だしから次々現れる花の道に、ほほがゆるんでいるから。うーん、7月最終週の青山通り~みたいな、どこもここもSALEです~、てな感じ(タトエがへんだ)なのだ。超うれしーのだ。
kugaiso.jpg
これこれ、夏の山といえばクガイソウ。ログちゃんのしっぽを思い出すなあ。

ツマトリソウキツリフネ
ミヤマハナシノブカラマツソウ
オオハナウドタカネグンナイフウロ
タカネバラセンジュガンピ
ツマトリソウ、キツリフネ、ミヤマハナシノブ、カラマツソウ、オオハナウド、タカネグンナイフウロ、タカネバラ、センジュガンピ

花はもっと上からと思っていたので、うれしい誤算だ。崩壊地を避けるため右岸大きく迂回する道ができている。左岸の崩壊地まで出ると、大樺沢二俣はもうすぐだ。
hutamata
強い日差しが照りつける大樺沢二俣。ここで、雪渓を横切って八本歯のコルへと続く左股コースをとるか、右俣コースをとるか、思案のしどころ。左はアルペンプラザでなるべく行かないでね、と言われていた問題の道だ。ひとりなのに、落石にでもあったら、にっちもさっちもいかなくなる。ここはひとつ慎重に、と右俣コースをセレクト。

二俣から小太郎尾根分岐まで、2時間半の急登だ。
左の谷に涼しげな残雪、右の尾根越しに鳳凰三山の懐かしい尾根。
足元の斜面に広がるシナノキンバイとミヤマキンポウゲのお花畑。ハクサンチドリのアクセントがかわいい。
migimata
お花畑の向こうに北岳。ココから見ると妙にごつごつ。

夏山に来たんだなー、とひとり悦に入るが、地面の角度には勝てない。ぐっとペースが落ち、30分歩かないうちに休みたくなる。なんか力が入らないのはお腹がすいているからに違いない。
そう思って、おにぎりを食べるが、30分しないうちにまた休みたくなる。
甘いものなど食べてみる。
もう、こんなに休んだら前にすすまないじゃないかあ、と自分につっこみつつ、

やっぱり休む。

houou
すっかり夏の装いの鳳凰三山

鳳凰三山の写真をとる、という口実のもとにまた休む。
それにしても懐かしいなあ。GW、ロビ鶴の舞い降りたあの稜線。
今年はあの山行から勢いづいたんだっけなー。

それでも いつか 着く のが 山のすてきなところ。
とにかくちょっとずつでも前に行けばいいんだもんね。山登りって簡単・単純・ハッピーだ。
待ちに待った小太郎尾根分岐。ココまで来ると「甲斐駒さまの雄姿」というご褒美がもらえる。
kotaroonekarakaikoma
クリックで拡大
あいたかったよおぉぉ。私の初恋の山。今も変わらず愛してるの

見渡すと、仙丈、北岳、富士山、鳳凰とスターだらけの展望。だいぶ霞んではいるが、この高度感はたまらない。

senjo
仙丈嬢だ。 クリックで拡大
うーむ、今日はあそこにい○っちがいるはずだぁ。同じような日程で南に入るってのに、行きたいコースが違う、と別々になったまきくまとい○っち。ほんと、独立独歩のわがまま=マイペース。こういうの、気が合うっていうのか、合わないって言うのか……。あー、い○っちもこっちの尾根にまきくまを探してくれてるかなー

(って、ただの思い込みでした。実はい○っちは前日日曜からの入山、このときはもうとっくのとおに仙丈を後にしていたのねー)

iwakikyotokaikoma
ワギキョウと甲斐駒 クリックで拡大。
甲斐駒見たさに振り返ってばかりいるので、いっこうに進まない。

katanokoya

12:50 肩の小屋到着だ。

テン場にはすでに10張ほどのテント。明日以降の行程を考えると、ここでもうひと頑張りして北岳山荘まで行きたい。一昨年はここにくるのでやっとこさー。座り込んでいた。今年はテントなのに、まだまだ余力がある。水を飲み、トイレをすませて先へすすむ。

katanokoya&kaikoma
肩の小屋越しに見る甲斐駒さま。
まだまだ振り返り続けるまきくま。ああ、これで見納めか、
そうなの、そうなの、こうやって、いつまでも、振り返り、過去に縛られ、別れられないサガなのよねー(なんのこっちゃ!)

13:30北岳山頂。
だいぶガスってきて、鳳凰とかすかに仙丈が見えるだけ。
top
手前の白い帽子は、行方不明の虫除け帽子の幻には非ず。
 
写真をとってもらったオジサマと二人きりの頂上。昨日まで雨続き、そしてなんといっても今日は月曜だから? それにしても静かだ。登山道もほんと、すいていた。

ふと振り返ったら、岩岩のその上に、雷鳥形の岩がある。へぇ~、すっごいそっくりだなあ、名づけてライチョウイワ、はははははは

と、ひとり笑っていたら
























ライチョウイワ 動く!

raicho
あー びっくりした。
それならそうと言ってよー。雷鳥め。

山頂を乗り越えると、北岳山荘が見える。
kitadakesanso enbo
大きな小屋だ。クリックで拡大

実は、肩の小屋から頂上、頂上から北岳山荘までが、今回の白峰三山縦走路の中ではいちばんのお花ポイントだ。

ryousenhana7.jpg
ハクサンイチゲとミヤマキンバイ、イワカガミの競演。クリックで拡大
タカネシオガマ+ミヤマダイコンソウ+ハクサンイチゲハハコヨモギ
ミヤマオダマキミヤマシオガマの白花と紅花
チョウノスケソウ???
ホソバツメクサタカネヤハズハハコ
タカネシオガマ+ミヤマダイコンソウ+ハクサンイチゲ、ハハコヨモギ、ミヤマオダマキ、ミヤマシオガマの紅白、チョウノスケソウ、???、ホソバツメクサ、タカネヤハズハハコ

今回のイチオシ!
タカネマンテマ
とぼけた風情のタカネマンテマ

今回見たかったもののひとつに、「二重山陵」がある。二重山陵とは、その名のとおり、平行して走る尾根筋のこと。シンプルな尾根の三角屋根の部分が全体にごっそりずるっと横に落ちたと思ってほしい。もともと先端だった尾根は標高をぐっと下げた位置でも尾根の風情をまもり、崩壊したところが新しい尾根(稜線)になる。そうやってできたのが二重山陵なのだそうだ。北岳と間ノ岳の尾根は二重山稜をなしていることで知られる。
ちょっと不思議な風景をつくり、ほんの小さい範囲に尾根が二つなので、道迷いを起こしやすいという。
最近、自分の歩いている山がどうやってできたのか気になるまきくま。目に見える地形が、自らの歴史を証言しているなんて面白いではないか!
小泉武栄著「山の自然学」(岩波新書)を読んでから、気になって仕方なかったのだ。(この本、この著者超オススメです)
kitadakesanso

ふーむ、たしかに尾根が二本平行している。尾根と尾根の間の小さなくぼ地を利用して建てたのが北岳山荘だ。
二重山陵ゲーーーット! すんごくうれしい。

iwa
ついでに、こんな岩も気になる。元は海底だったところがフィリピン海プレートに押されて山になったという南アルプス。この縞々は海の底の堆積を示すのか?岩についてなにかいい参考書はないものかのお……。(だれかお勧めあったら教えて~)

10歩歩いては花の写真を撮り、20歩歩いては岩にさわり、5歩歩いてはおやつを出して食べる。
もおおおおおおーーーー
ちっとも進まないじゃないか。

15:30北岳山荘着

kitadakesansotenba
テン場は気持ちのよい広場になっている。
makikumatent
ほかのテントからちょっと離れたスペースを見つけテント設営。ハクサンイチゲが咲いているところが自慢のMy Sweet Home。

カレーうどん+きゅうり+ゆで卵+ビール!
でまったりタイム。
いつしか、眠りについて………


なーーーーんか、明るいなあ、ここ。


と思って、テントから顔だしたら、テン場の真ん中にあるトイレの電気、煌々とついてました。
yoru
一晩中……。

まぶしい…… んですけど……。


実はこの夜はとても寒く、まきくまはカイロをお腹と背中にくっつけて寝たのであった。
でも、そんなことも、こんなことも 楽しい山の上。

だって、ここは3000メートルの稜線で

だって、私は 一人で テント張ってるんだもんねー

どんなもんだいっ

間ノ岳~農鳥岳編に続く


やた~1番乗り~
やっと続きが見られた。得した気分だなあ。
まずは1日目終了ですね。そうそう、北岳の楽しいところは一気に標高あげながら下から花が楽しめるところ。トラバース道なんてもう吸い込まれちゃうような花畑ですもんね。私の初北岳のときは86種数えられたもん。

単独行をたっぷりたのしんでるね。あの稜線は景色も花も堪能できるから最高の旅が期待できる(^^)
続き楽しみにしていますぞ。
2006/08/17(木) 06:40:47 | |ふうろ #-[ 編集]

>どんなもんだい
v-424いぃぞ~マッキー
頑張った頑張った!!
マッキーのテントもフライ無しタイプ?

サンタ北岳行くと大体空気が足りなくて
頭痛くなります
2006/08/17(木) 07:27:53 | |真夏のサンタ #JalddpaA[ 編集]

お~っと、北岳のつづき、UPしてますね~。超うれしいっ。
ひとりでテント担いで、ここまで歩いてこれて、すごいです~。尊敬!
お花、確かに、だいぶ種類がかわってきてますね。タカネマンテマ、見てみたかったな~。
あと、二重稜線、勉強になりやした!
北岳山荘のテン場のトイレ、夜中電気ついてるんですよね~。たしか。
続きはさらにさらにもっと楽しみです!
2006/08/17(木) 09:38:45 | |まゆ太 #-[ 編集]

おぉ~ まとったよんv-10

頑張ったねぇー
今年前半戦のハイペースな山行でスッカリ タフガイv-91になったのねー
カヨワイロビンv-513はついていかれましぇーん

>こうやって、いつまでも、振り返り、過去に縛られ・・・
そうそう、そんで苦しんじゃうによねーv-409って・・・

北岳山荘横の鐘をガランゴロン鳴らして
「あの鐘を鳴らすのはあなぁたぁ~♪」
やっぱ和田アキコ風に歌ったでしょうね?
2006/08/17(木) 12:23:58 | |ロビン@会社よん #qIFa0De.[ 編集]

来ましたね続編!
お待ちしてましたわん。

単独で縦走か~。。。
まきくまさんのス-ツ姿からは想像できませんね。
よく重たいザック背負って行けたもんだな~。。。

で、、、ホント何も無かったの?(笑)
2006/08/17(木) 12:54:51 | |食う寝るさんだ-す@おひす #EBUSheBA[ 編集]

いよいよ本編突入ですね。私もマンテマ見てみたかったなぁ。1日目はなんて順調なんでしょうか。山頂で撮っているポーズがなんかまきくまさんらしくないなぁ。ふふ。
お地蔵さんも居ますね。

>どんなもんだいっ
山荘までよくがんばりました。です!
2006/08/17(木) 13:17:20 | |たここ #USldnCAg[ 編集]

はじめておじゃまいたします。hiroです。たここさんちでは、たいへんお世話になっておりますe-466

いいですね~。。。。単独のテント。見てて、こっちも楽しくなってきちゃってます。ちっとも、前に進まない様子、わかります!!なんせ、私も休憩だいすき。
その時見た風景の様子や感じたことがよ~く表れていて、ほんと、引き込まれますネ!
2006/08/17(木) 14:11:43 | |hiro #SFo5/nok[ 編集]

続き、みました~。
いやーエライエライ、すばらしいです!!
一人でテントだなんて・・・単独行のあこがれですな。
お花もいっぱいで、ひとり浮かれるまきくまさんが目に浮かびます(笑
続きのUPも楽しみにしてマース。
2006/08/17(木) 17:52:07 | |TiCA #-[ 編集]
おぉぉぉ
やりましたなぇ~
わたしゃいまだに新しい山頂に触れられてないです。
うらやまし。
2006/08/17(木) 21:58:23 | |熊さん #YIV7L8X6[ 編集]

ふうろさん
>私の初北岳のときは86種数えられたもん。
すごー。余裕あるなあ。さすがです。ほんと吸い込まれそうでした。ただし右俣は時期がちと遅いかなーって感じだったので、これが2-3週間はやかったら、もうそれはそれはすごかったでしょう。

サンタさん
>マッキーのテントもフライ無しタイプ?
はい、そうですよー。雨のときはねちょっと不便。でも、私の場合軽量第一かな。
>サンタ北岳行くと大体空気が足りなくて
私の休みたい病も標高のせいがちょっとあった気がします。前回も草すべりのところで妙に心臓がばくばくしましたよ。2-3週続けていくと平気になるのかな。

まゆ太さま
>タカネマンテマ、見てみたかったな~。
うんうん、可愛かった。最初なにかよくわからず、トウヤクリンドウかな、とか、見当違いなこと思ってました。

カヨワイロビンさま
↑どこのだれやねん!
和田アキコって、そんなー。アイドル系にしてくんないかな。

食う寝るさま
>で、、、ホント何も無かったの?
ほんと、ほんと、正直なもんですよ。順調でしょ? ふつーでしょ? やればできるわけよー、わたしも。

たここ様
>山荘までよくがんばりました。です!
がはは、たここにほめられたぞーーーーっ。山頂の写真はね、なんか、知らない人だとヘンな顔とかできないでしょ。そんであんなふうになってしまうですよ。

hiroさん
いらっしゃいませ~。よろしく、です。
ほんと前に進まないんですよ。いつもは単独のときってわりと速いんですけど、今回はだめだめでした。花多すぎて、気が散りすぎです。

TiCAさん
ほんと、ひとりうかれてましたよん。いやいやふたりならもっとうかれてたと思うんだけど……、まあ「ひとりうかれ」ってのには独特の楽しさがありますな。TiCAさんはいつも両方満喫できていいねー。

熊さん
新しい山頂ね、一昨年行ったときその前日に発表だったんですよ。だからそのときに触れた。日本海で顔洗うほうがずっといいけどな、、、お疲れ様でした~







2006/08/17(木) 23:45:36 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]

タカネマンテマ、いいな~!私も会いたいな~!しかも、テン泊一人旅なんてかっこ良過ぎですぞ!!
すれ違う人々から羨望のまなざしをビシバシ受けたのでは・・・?
ところで、ホソバツメクサ→シコタンソウの可能性もありかも!?調べてみてね!
2006/08/18(金) 09:07:12 | |たんべぇ #-[ 編集]

たんべぇ様
シコタンソウかあ。調べてみますね。たんべぇさんはお花詳しいねー。いつかご一緒してお花教室と写真教室してもらいたいです。
そうそう、たんべぇさんの一つ前のわたしの書き込み、すごい余白っぷりですなー。
こういうの、つっこんでくれなきゃーv-14
PS たんべぇさん、高尾は? こられないの?
2006/08/18(金) 10:37:00 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]
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