まきくま山

まきくま山の備忘録。 山歩き・美味しいもの・愉快な仲間


8月最初の週末に、羽黒山、月山、湯殿山と出羽三山を歩いてきました。
羽黒は現在、月山は過去、そして湯殿山は未来。
羽黒は観音菩薩、月山は阿弥如来、湯殿は大日如来のつかさどる世界ともいいます。
つまり、この三山を巡ることによって、この現世から一度離脱して、あの世にわたり、生まれ変わるのだそうです。

まさに再生の旅。

特に宗教心があるわけではありませんが、長い長い歴史の中で、この3つの山に息づいてきた文化です。自分でも驚くほど素直に感応して、私にとって深く心に残る山旅になりました。

実は羽黒山には真冬に訪れたことがあります。
2005年の正月。母と二人の旅行でした。鶴岡に泊まり、レンタカーを借りて雪の羽黒山に詣でました。振り返ってみれば、母もまだまだ元気でした。
駐車場に車を停めてふたりで深い雪をかき分けて国宝の五重塔を見に行きました。
夜じゅう降っていた雪が、老杉の枝に、塔の屋根にこんもりと積もり、そこに朝日が差し込むその風景は、まさに神がかっているとしか言いようのない美しさでした。
塔は羽黒山神社、つまりは羽黒山山頂へと向かう参道に位置しています。ここから2446段の石段を登れば羽黒山神社へと至ります。ここを歩いて登りたいなあ、という思いは母と一緒ではもちろんかなうはずもなく、「いつかきっと」という思いを残して車で山頂に向かいました。
出羽三山をすべて参ったことになるという、とても便利な三神合祭殿でふたりで手を合わせました。娘が願ったのは母の健康、母が願ったのはなによりも娘の幸せではなかったかと・・・
そんな母がなくなってもう3回目の夏になります。

そんなわけで、私にとってこの旅は母との思い出の続きのような、ちょっと特別なものでした。

スタートは、もちろん五重塔です。

鶴岡駅からバスに乗って、いでは文化記念館で下車。バス停を降りるとすぐそこに大きな鳥居と随神門があります。神道と仏教と修験がごっちゃになった聖地の始まりです。

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随神門から羽黒山神社までの表参道は全長1.7k、2446段の石段が続きます。

最初は急な石段を降りて、いくつかの建物がたっている平坦地へ。

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昨晩の雨が、緑をいっそう深いものにしていました。

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祓川にかかる神橋を渡ります。

対岸には滝が見えます。ほんらいはここで身を清めて山に入ったのでしょう。

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樹齢1000年という爺杉と五重塔。

また来ることができました。
雪の五重塔も美しかったけれど、杉の緑、苔の緑、夏草の緑の中の塔もまた、圧倒的な存在感を放っています。
参道の脇には、小さな石仏や道標がひっそりと置かれていて、あのときは深い雪の下にあったのだなあと思うと、それもいとおしく、ひとつひとつ手を合わせたくなりました。

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さて、念願の石段です。
樹齢350~500年という杉並が続く中を延々と登ります。
石段の写真をお留守番の牛にメールしたら、「出羽のヘッドマークだ!」という返信がきました。
そう、今はなき急行「出羽」のヘッドマークは、この参道をデザインしたもので、とてもよく雰囲気がでているのです。
実は、牛と付き合い始めた頃、青梅の鉄道公園でそのマークに出合い、この石段をまた歩いてみたいなあという思いがよみがえったのでした。

ゆっくりゆっくり、心にしみる緑の中を登ること1時間。
途中、茶屋の展望台から緑の庄内平野を望み、芭蕉の句碑に立ち寄ってしみじみと感慨に浸り、森に響くイカルの声に耳を澄まし、などなどしていると、飽きることなく羽黒山神社に到着しました。

ただただ懐かしい神社で、心をこめて手を合わせました。
今回のお願いは、なによりこの山旅の無事と、日々の暮らしの安寧です。

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三神合祭殿の前にある鏡池。黄色いコオホネの花が咲いていました。

ここで、今回の山旅のパートナー、ゆっきーと合流です!
ゆっきーが次のバスに乗って山頂までやってくるのを待つ間、鏡池から発掘された羽黒鏡を見に博物館に入りました。
現世の願いをかなえてくれるという羽黒山神社。人々はどんな祈りをこめて鏡を池に沈めたのか。
考えるとちょっと怖くなりますが、沈められた鏡は鳥や蝶や花の文様が美しいそれはそれは優美なものです。
ひとつひとつ丁寧に見ていたらゆっきーからメールがきました。

さあ、現在の自分を見つめる時間はそろおろおしまいにして、次の山、月山に向かいましょう。


うぅ~ 思い出すなぁ
羽黒山神社に足を踏み入れた途端 あの深くて静かで重厚で心に染入ってくる大きな感動忘れません。
お母さんとの旅を今、また辿ったのだねー
まっきーに聞いてたから雪の羽黒山の様子を何度思い描きながら歩いたことか。
きっとそれも素晴らしいだろうなって

ゆっきーと頂上で合流だったのね。想い出」の地は一人でゆっくり、それもよかったんでは^^

月山もたのしみ^^
2013/08/12(月) 10:59:33 | |ロビン #qIFa0De.[ 編集]

神域というのは、ほんと独特の雰囲気があって、
自分もまた浄化されるように思います。
お母さんとの思い出の地を辿って、
いろんな感慨に浸ったことでしょうね。
ゆっきーとの続編も楽しみですよん。
2013/08/13(火) 10:22:07 | |ぜいぜい #aRYHo2sk[ 編集]

お久しぶりです。ご無沙汰しています。
羽黒山、2日ほどすれちがいですね。
7月末から新潟、秋田、山形でずっと雨に降られ、8月1日も前夜からの雨で、
月山登山をあきらめて羽黒山のお参りに変更しました。
予定外のお参りでしたが厳かでよいところでした。
月山は雪渓を残した美しい姿を途中の道路から見ました。
続きの月山レポ、お願いします。
2013/08/15(木) 15:16:40 | |TH@おおさか #-[ 編集]

お久しぶりです。
参道の杉並木に歴史を感じます。
月山(過去)、湯殿山(未来)は登りましたが現在(羽黒山)は未です。
現状認識?が必要かな(汗;)
2013/08/16(金) 06:05:38 | |やまとそば #g6FRH5K2[ 編集]

ろび
返信遅くなってごめんちゃ。
いやいや、ろびプランに乗らせていただきました。
ほんとにとってもよかったよ。

>お母さんとの旅を今、また辿ったのだねー

そう。それもあったんだよね。
なんだろ、やはりなにか感じるところがある場所じゃない? だから、そこを一緒に訪れたことはとても深い思い出なんだよね。
今回の旅では母への思いがなにかちょっと整理されたような感じです。

>ゆっきーと頂上で合流だったのね。

そう、そういうのもいいよねー。
それぞれの時間とそれぞれの山。でも一緒が楽しい。
ほんといい山旅だったよ。

ぜぜさん
>神域というのは、ほんと独特の雰囲気があって、
>自分もまた浄化されるように思います。

そうなのよね。
それに加えて山ですからねえ。
ほんとに、魂の旅でした。
2013/09/07(土) 23:55:18 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]

TH@おおさか
返信遅くなってすみません。
ニアミスだったのですねー。

>月山登山をあきらめて羽黒山のお参りに変更しました。

そうでしたか。
ほんとにあの日までずっと北のほうは雨でしたね。
でも、羽黒山だけでもよかったですね。
で、ぜったいもう一度、って思いますよね。

>続きの月山レポ、お願いします。

ああ、なんだかこの夏は多忙を極め・・・
ようやく月山登り始めのレポアップしました~
明日はちゃんと湯殿山までいきますよ。

やまとそば様
お元気ですか~?

>月山(過去)、湯殿山(未来)は登りましたが現在(羽黒山)は未です。

おお、そうでしたか。
月山はいろんなコースがあって、どれも魅力的ですよね。

>現状認識?が必要かな(汗;)

次回は、ぜひ現在から!
ああいう壮大な仕組みって、それなりにいいものです。って、私がその気になりやすいだけかもですが・・・
2013/09/08(日) 00:01:51 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]
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