まきくま山

まきくま山の備忘録。 山歩き・美味しいもの・愉快な仲間


6月最後の週末、3日続きの半徹夜でさすがに山に行く気力がなく映画「劔岳 点の記」を見てきました。

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劔沢から望む早朝の劔

何年か前に原作の小説を読んだとき、自分に与えられた仕事を、ただひたすらに誠意をもってやり遂げる人びとのその生き様に、感動しました。
その少し前に、たまたま職場で伊能図の展覧会が開催され、国土地理院の方たちにお世話になり、伊能図や測量についてお話を聞く機会がありました。彼らの熱い語り口が新鮮な記憶として残っていた頃だったから、三角点の設置にむけて淡々と、かつ情熱をもって歩み続けた主人公の姿により好感をもったのかもしれません。

さて、劔です。
人に好みがあるように山にも好みがあります。
わたしには歩いて好きな山と、眺めて憧れる山とはどうも一致しないみたいです。
つきあって心地よい人と、恋焦がれる人は別って感じでしょうか。

東の甲斐駒、西の劔。
山を始めた頃から憧れていたのがこの二つ。
甲斐駒は中央線から、中央高速から、山に出かけるときはいつも圧倒的な存在感で、爆発的なボリュームで迫ってきたから。大好きになりました。
劔は、初めて登った北アルプス、鹿島槍の稜線でその姿を目にしたとき、その重量感に驚きました。その後、白馬岳でテン泊したときに、夕日を眺めようとぶらぶら出かけた稜線で神々しい姿にうちのめされました。

遠くから見てもそれとわかる切り立った岩の頂き。
甲斐駒も劔もそれが魅力だったのでしょう。
なにせバランスが悪く身が重いので、登るには最も苦手とする山なのです。

でも、行きたい。
だって、好きなんだもん。

最も苦手な山に、もしも行くとしたら誰と行くのがいいのだろう。
最も危険な山に、もしも行けるとしたら誰と行くのがいいのだろう。
転んでばかりいる私だから、岩は苦手な私だから、誰かといったら、頼って迷惑をかけるかもしれない。
引き返そうと思ったときに、誰かと一緒だと判断が鈍ることがあるかもしれない。

夏の単独縦走を終えたばかりの私の出した結論は、

やっぱり ひとりで行こう。
でした。

好きな人にアプローチするのに、誰かとつるんだりしないのは、ま、当然の結論なのです。

8月29日 
激しい雷雨の中、九段下から夜行バスに乗り込む。
テン泊装備の大きなザックはほかにあまりいないみたいだ。

8月30日
7:00 はじめての室堂 
    バスターミナルで持ってきたおにぎりを食べ水筒に玉殿の水を満たす。
7:30 出発。劔に登るのだもの、その前に行者様に逢いに行かなければ。玉殿の岩屋に寄る。
    小さな石の仏がたくさん置かれた岩屋の中から茶色いオコジョがでてきた。
8:30 立山一ノ越。ぽつぽつと雨が降り出した。
    今日一日は天気もつはずなのに。明日はもっと悪い予報だからせめて今日のうちに立山縦走をしておきたい。
9:30 雄山頂上
雨はどんどん激しくなった。ザックカバーをしていても肩のところからどんどん雨が染みてザックがずっしり重くなった。雨宿りも兼ねて雄山神社で御祓いをしていただき、安全登山のお守りをいただいた。

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どしゃぶりの雄山神社

大汝山、富士の折立を経て、真砂岳へと進む。
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みくりヶ池、雷鳥平、大日岳。晴れていたらどんなに爽快な稜線だろう。
はじめての景色なのに、この雨と風だ。ただただ前に進むことを考える。

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ああ、劔だ。今回は見るだけでおわるのかなあ。

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11:45 真砂岳頂上

12:45 別山頂上。 ここまで来ると劔の全貌が見える。 

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雨とガスで陰鬱な劔沢。黒くて大きくて、とても不機嫌そうな劔岳。
この恋は片思いで終わるのかしらん。
さて、今夜の幕営地剣沢まで下ろう。

ガレた急坂を慎重に降りる。
たぶんザックの中もびっしょりぬれているに違いない。テントも浸水間違いなし。
テントはやめて小屋に泊まろう、と、剣沢小屋に向かう。
なんと今夜は満員。予約がなければ泊まれないのだそうだ。
ならば、と覚悟は決まった。
沢をはさんで向かい側の野営場管理事務所に行って手続きをする。

夏の終わり、この時期はさすがにテントの設営も馴れたもんだ。
ぬれているのもあんまり気にならない。
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晩御飯は野菜いっぱいやきそば。

しっかり食べて、荷物をすべてまとめザックカバーでくるみ、自分もすっかりシュラフ+シュラフカバーにくるまれて就寝。
テントをたたく雨の音に明日の劔アタックはほぼなくなったな、と思う。
たとえ雨があがってもこんなにぬれた岩場では、私には無理。明日はゆっくり起きればいいや。

続く

待ってました!
ついに書きはじめたね。楽しみにしてたんよ。憧れの山ならひとりで...かぁ、かっちょいいなー。まきさんの劔岳に向かう気持ちがよくつたわってきました。
でも、わかるかも。わたしもさんがいなかったら、ひとりでいくかな。って、さんがいなかったら、山登ってなかったか(笑)。

映画みたら、また行きたくなっちゃったなー、劔岳。
続きもたのしみにしてるから、かみさまー、どうかまきさんに仕事をたくさん与えないでください!
2009/07/13(月) 00:03:17 | |まゆた #LkZag.iM[ 編集]

よかったー、連載始まって。
今年の夏はまっきーが行ったコースで剱に行こうと思って先日ブログ探したんだけど、山頂写真だけだったのよね。
楽しみ、参考にさせていただきまーす。

やっぱり登ってから映画見ます。でも上映終わっちゃうかな。
2009/07/13(月) 00:37:24 | |ゆき #-[ 編集]

劔に登るアプローチとして
立山から徐々に気分を盛り上げるっていいかもですね。
劔は・・・何かが別格だよね。
山の神様の中でも特にすんごーい神様がおるんだろうな。
頂上からまるーいなった景色の山々をみた時
全世界を見渡した気分になったもんな。(何言ってんだ?)

>好きな人にアプローチするのに、誰かとつるんだりしないのは、ま、当然
・・・・・楽しみに待ってまっせ。
単独でまっすぐストレート勝負。 変化球なんて使ったら ブーメランのように自分に戻って・・・ブツブツ
(劔レポの感想だけでいいって?)v-12
2009/07/13(月) 12:35:30 | |ロビン@お仕事 #qIFa0De.[ 編集]

おー!
また剱行ったんやー!
と思ったら、去年の話かあv-407

「続く」クリックしたら続いてへんしv-393
2009/07/13(月) 17:47:42 | |はっしー #u5ZknUJo[ 編集]

おー、映画より迫力ありそうな実録の予感が、わくわく、どきどき・・・
2009/07/13(月) 19:04:05 | |監督 #yZfxqMi2[ 編集]

まゆぴょん
うんうん、私も映画見たらまた行きたくてねえ。
もう、二度といかないだろうなあ、って思ってたんだよ、ほんとに。なのに、いま、めっちゃ行きたいです。
で、思い出しちゃってさあ、書き出しちゃった。

ゆっき
おお! 今年行くのね。ああ、いいな、いいな。
あのね、この立山縦走がたのしいと思われ~。
もう、景色サイコーです!
私もまた行きたい。今度は去年断念した、あっち方面とこっち方面に縦走したい~

>やっぱり登ってから映画見ます。
うん、そうかも、それおすすめかも。
>終わっちゃうかな
うーん、悩むねえ。
だって、あれ、大画面で見る価値ありだよん。ってことは、すぐさま登って、すぐさま見るしかないっ!
2009/07/15(水) 00:17:47 | |まきくま #PO79lCGk[ 編集]

ろび
>頂上からまるーいなった景色の山々をみた時
>全世界を見渡した気分になったもんな。(何言ってんだ?)
あーん? 何言ってんだ? って思ったけど、写真見てたらそんな気になってきたなあ。
でも、私はそんな余裕はありまへんでした。
>・・・・・楽しみに待ってまっせ。
うふ。うふふふ。あのね、うふふふ。
って、なんもないって、なーんも。

はっしー
なんだよー 文句ばっか!!!
長次郎登ったからっていばるなよー!!
で、痩せたし長次郎も登ったはっしーって、やっぱもてもて???

監督
えーと
迫力はないっす~
でも、いちお、実録ですよん。
あんまし感動はないかも、、ですぅ
2009/07/15(水) 00:22:14 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]
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