まきくま山

まきくま山の備忘録。 山歩き・美味しいもの・愉快な仲間


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今年の夏の目標。
それは、一昨年の白峰三山縦走と去年の赤石-荒川-千枚縦走との間をつなぐ山旅だった。
夏休みは遅めの8月末~9月頭の予定だ。
IMG_1680.jpg
8月に入ると、山の花って、黄色から青主体になるように思いません?


そんななか、8月お盆の直前に休日出勤の代休がらみで少し長めの連休がとれることになり、毎度のロビン&師匠と3人で山に行けることになった。双方のスケジュールをあわせると、最大2泊3日の行程だ。
実は、今回ほど行く先が決まらないことはなかった。
当初は宝剣から越百まで、中ア縦走を計画していたのだが小屋の予約がとれず、見送りに。次の候補をあげる中で、ロビンから塩見はどお? と、打診を受けた。鳥倉から入って三伏峠1泊で塩見ピストン、下山後は高遠で一泊という行程だ。
それなら、縦走の下見かたがた塩見岳に行ってみようか、と快諾した。
しかし、出発前日の朝、通勤電車ではたと気づいた。
まきくまの休みは9日から13日の5日間。最後の一日は予備日として、3泊あれば塩見から北岳にぬけられる。
本当は仙塩尾根を歩ききって、塩見から仙丈ケ岳までつなげたかったのだが、とりあえず間ノ岳と塩見はつながるじゃないか!
というわけで、今回の縦走はほんの一日前に計画成立! という、ひょうたんから駒なスタートをきったのである。


8月9日(土)
4時出発。師匠の車で大鹿村鳥倉林道のゲートに向かう。
大鹿村は私たちの住む東京からすると南アルプスのちょうど真裏になる。伊那谷の奥へ入っていくと、いつもと違う山の見え方にものすごく遠くへ来た気分になる。
実際こちら側からのアプローチはなかなかとりにくい。師匠の車に乗せてもらって、なおかつそのあと1人で縦走しちゃおうなんて、我ながら勝手を言えたもんだ。

鳥倉林道のゲートにある駐車場はすでに車がいっぱい。路肩の少しななめったところに車をとめて、トイレや荷物の最終点検など、思い思い準備をする。みんなで体操などしていた8人くらいのグループは、さっさと先に出発していった。
私たちはいつもの通り、茶々をいれたり入れられたり、ふざけてばかりいるので、なんだかだらだらだ。20台でいっぱいになる小さな駐車場を突っ切ってゲートのところにいくと、あれ? バス亭があるぞ。
そうそう、マイカーはここが終点だけど、伊那バスに乗ればこのゲートを開けて豊口山登山口まで入れるのだ。バスはほんの10数分後に来る!
これは乗らない手はないよね、ということでバスを待つ。
小さなバスに揺られて、炎天下の舗装道路をぐいぐい登っていくと、さきほどの体操きびききびグループが、呆然と立ち尽くし、私たちのバスを見つめている。
うひひ、茶々いれだらだらグループの勝ちだもんね。
あああ、こういう快感って! もうもうもう、大好物なのだ。
なんか、ちょっとずるっこだけど、得した気分のルンルンスタートだね。

だが、しかし、である。
なんてったて、塩見は山深い。
本当は、そんなおちゃらけた気分でいけるような山ではないのだ。今日の泊まりは三伏峠。3時間の行程で、標高差800メートルを上げる。さらに明日は、単純標高差は450程度だが、上ったり下ったりの繰り返しを経て、4時間40分の行程でようやく塩見山頂に至る。その先、ロビ&師匠は折り返しで鳥倉のゲートまでの長い復路が、まきくまには次の幕営地熊ノ平まで4時間30分の行程が待っている。加えて、肩に食い込むテント装備だ。どちらにしても、骨太な山行であることにはかわりない。

最初はいかにも南アらしい深い森のなかの急登から始まった。
林床にはマルバタケブキの黄色い花が咲いている。

IMG_1672.jpg
ネコは大きいの、ハナは小さいのがかわいいね

「実はこの花、あんまり得意じゃないんだよね」
前回の山行で、この花の話をもちだしたまゆ太さんに返した言葉を思い出した。
「え? まきさん好きじゃないの? 私好きなんだけどなあ。。。」
まあるい目をもっと丸くして、そう言われたときに、ちょっと後悔した。
私はなんでも好き嫌いがはっきりしすぎているのだ。それはそれでしょうがないとして、それをあんまり口にするのはよくない。だって、好きなものを嫌いと言われて気持ちいいわけがないものね。
それにしてもこの花、わたしにはなんだか大きくってちょっと不気味にしか見えない。
そんなことを考えつつ黙々とゆっくりと歩を進める3人。ひとは、私たち3人だとわいわい騒ぎながら登っていると思うかもしれないが実は歩くときはいたってまじめなのである。だって、マジ苦しいんだもん。
豊口山のコルで休憩。ろび&師匠は尾瀬笠ヶ岳以来の山だというのに、至極順調だ。やはり山慣れた人は少々間があいてもカラダがついていけるものなんだね。

IMG_1675.jpg
登山道からはお目当ての塩見さまもちらり。堂々とした山容だ。

やがて道は比較的緩やかな傾斜となり、塩川からの登山道とあわせて程なく三伏峠に着いた。
小屋の前でろびから配給されたフルーツのゼリーを食べ、少し休憩したら、まだ時間も早いのでコーヒーのセットを持って烏帽子岳へ向かう。

IMG_1692.jpg
コーヒーの達人、支度中。師匠のコーヒーは玄人はだしなのだ。
花畑は鹿の食害に関するテスト中とのことで、フェンスをめぐらしてあった


烏帽子まで行くつもりが軟弱な三人は途中のお花畑でよしとすることにし、腰をおちつけようとしたそのとき、雷鳴が聞こえた。
まだ12時過ぎだというのに、早すぎる……
未練たっぷりに花の写真など撮りながらとりあえずテン場に戻り、大急ぎでテントの設営だ。
と、ばらばらと大粒の雨が落ちてきて、カラダに荷物に容赦なく降りかかる。
必死にテントを組み立て、荷物をばんばん投げ入れていたら、となりから悲鳴が聞こえた。
「フライ忘れた~!」
え? なんとまた 致命的な忘れ物を。
(ここがまきくまさんとの違いだな)と、ほくそえんだのものつかの間、
(さっき向こうのテントに投げ入れてしまった私のシュラフは、どうなってるのかしらん。。。びしょぬれなのかしらん。。。)と、自分勝手なシンパイで頭がいっぱいになったことは、この際ナイショである。
とりあえずはそのままそれぞれのテントに納まって、ほっと一息したところで、またまた悲鳴である
「師匠~ 雨が、雨が、ぎゃー、ミストだ~!!!!!」
(ああ、あんな大きな声で、、、自分のドジをテン場中にさらさなくてもいいのに)と、ちょっと引いてしまったことも、当然ナイショである。
なにはともあれ、テントの受付の際に買っておいたビールをあけ、つまみなど食べ、フライなんかなくたって、なんとかなるということを、ロビ&師匠は見事に証明したのである。
さすがである。
しかし、空模様はますます怪しく、やがてバリバリと激しい雷が鳴り出し、なんだかあたりが白くなるほどの土砂降りの雨がやってきた。
今日から山に入っている仲間たちのことを思う。きっと、みんな、この雨と雷に、それぞれの稜線で、それぞれの谷で遭遇しているはずだ。うまくテン場についていればいいけど、稜線で怖い思いなんてしてなければいいけど……。同じ自然の驚異にさらされていると思うと、なぜかここにいないひとりひとりがとてもいとおしくなる。
とはいえ、どんなに人の心配をしても、どうなるもんでもないのでビールである。

しばらくして雨がやみ、私とロビは10分ほど下ったところにある水場に明日の水を汲みにいった。

IMG_1698.jpg
三伏峠のテン場。
トイレは1分。テント受付すれば旧式のどっぽんを使える。
きれいな水洗式は1回200円ですぞ。あるものは使わせてよ~、と思ったのは、わたしだけだろうか。。。


水場から帰ってすぐ、またもや激しい雷雨になった。
それぞれのテントで、夕飯の下ごしらえなどしつつ、稲光と雷鳴とテントの布地を突き抜けてくる雨を耐え、最終的にまきくまテントに集まって食事を済ませた。

しばらくして外をのぞいて驚いた。
星空である。
隣からは、
「あーー! 流れ星!」
という大きな声も聞こえる。
久しぶりのテント泊、久しぶりの山の夜、それに流れ星ときたら、
うんうん、声が大きくなるのも当然だよね、ロビ。
この満天の星空に、明日からの山行の無事を祈って、早々にシュラフに入った。

続く

おはようございます。
塩見・北岳方面は未踏の地。中々計画が立たないのですが、ゆっくり歩いてみたいです。歩きながら色んな事を考えますが、優しいんですね!
2008/09/04(木) 05:26:13 | |やまとそば #g6FRH5K2[ 編集]

おっ、塩見のレポですな。(で、白山は?)←あんたがいうなっ。

三伏の水洗トイレ、わたしもぬおーって思いました。悔しいから使わなかったけど(笑)
でも、いいテン場ですよね。水も美味しいし。ちょっと遠いけど。

マルバタケブキ・・・うふふ。続きを楽しみにしてますよん♪
2008/09/04(木) 12:24:31 | |まゆ太@どんべぇ #Uc1kfBME[ 編集]

予想どうりの展開で期待を裏切らないスタート、ありがとうございます。
しかし、これからの骨太なコースを想像すると、パソコンの前で正座!ですね。
2008/09/04(木) 12:38:32 | |ぜいぜい #aRYHo2sk[ 編集]

ネコは大きいの
花は小さいの
人間は・・あぁ ちいさ・・だっけ?
実は私もマルバはでっかくてハデであんまり今まで得意じゃなかったのだ。
でも、今回沢山会えて嬉しかった。
人の好みも徐々にかわるんだねー(深い意味v-361

誰が大声なんやねんv-393
まっ あそこは山深いからちっちゃな声でも大きく響いちゃうのよね。
でも今回は確かに三伏でのマッキーは
翌日からの縦走を控えてたからか
ここ数日の早いカミナリのせいか
なんだかいつもより緊張してた気がする。
2008/09/04(木) 12:47:59 | |ロビン@仕事 #qIFa0De.[ 編集]
思うことは同じ?
>仲間たち...、それぞれの谷で遭遇しているはずだ。
ほんと、出だしから凄い雷雨だったから…「ミンナめげてるんだろうなぁ?」と私も思ってましたよ。
でも、雨は2日目の方が凄くなかった? 確か3時位だったから「今頃、熊ノ平で『北俣辺りの稜線で降られなくて良かったぁ!』と胸を撫でおろしているんだろうな…」と2日目も思ってましたよん。
あっ、三国平手前から見た農鳥・笊(中央にうっすら)・塩見・三伏の写真です↓
http://yama.tinyforest.jp/minami/2008-0809-15juso/zaru-enkei.jpg
縦走メモに追加しておきました。まきくまさんの軌跡が大体わかりますね。
2008/09/04(木) 13:11:36 | |K林@お昼寝 #W0p.A8Zs[ 編集]
うわぁ
こういった記事を見ると、まきくまさんがただの面白い人でないことが分かるんですよね。でも、順調過ぎてません?(笑)

最近、この辺りの情報ばかり見ていたので、タイムリーでした。こんな骨太はまだ無理ですが、地図を見ながら楽しませてもらいます。
2008/09/04(木) 13:23:50 | |かいねこ #-[ 編集]

美しく可憐なマツムシソウの写真に導かれて読み進む。
ありゃ、もう終わり。
この先がいいとこじゃん!
<と暗に催促してみる>

烏帽子まで行って雷様はちと怖いので、お花畑で結果オーライ。

>またまた悲鳴である
丹沢のヤマビル・ニョロとどっちがすごかった?
2008/09/04(木) 20:14:31 | |カモシカ #-[ 編集]
よかった。
まきくまさんのレポート楽しく読ませてもらっています。一週間違いで同じコースを歩いたので、自分の記憶と合わせ読めるので、納得しています。次の展開が楽しみです。
2008/09/04(木) 21:53:52 | |えいじ #-[ 編集]

あれ?昨日カキコしたのはねられた?

序章スタ-トですね、ちとできすぎなレポでド○を探しましたよ(笑

>「師匠~ 雨が、雨が、ぎゃー、ミストだ~!!!!!」

あ・・・その声、家まで聞こえてた・・・

続きレポも早く~!v-411
2008/09/05(金) 12:44:24 | |食う寝る@おひす #EBUSheBA[ 編集]

やまとそばさん
>塩見・北岳方面は未踏の地。
え? それは意外です。あんなに行ってらっしゃるのに。
>歩きながら色んな事を考えますが、優しいんですね!
おほほほ、それほどでも。。。
なーんて、やさしくはないです。わたし、ものすごく自己主張強くて、自分の好きなものとか、やりたいこととか、はっきりしてるんですよね。で、その流れで自分勝手が過ぎるんで自分でもちょっともてあましてるんですよぉ。やれやれです。

まゆたん
白山からって思ったんだけど、そうやっていくとぜーんぶ記憶が薄れた頃にかくはめになりそうで(汗)。
ほんとに、早くやったほうが自分もラクなのにねえ。
で、まゆたんは?
ほほほほほ。
>マルバタケブキ・・・うふふ。続きを楽しみにしてますよん♪
うん、楽しみにしてて~

ぜぜさん
今回は、骨太でっせ~。
でもね、南は北に比べれば危険な岩岩とか少ないので、ほんとじっくりじっとり歩くって感じなの。
地面にね、汗がどんどんしみこんでいく感じだよん。
ぜぜさんもはよう南へおいで~
2008/09/06(土) 13:08:14 | |まきくま@お仕事 #E5Upi6Fk[ 編集]

ロビ
今回はほんとうにお世話になりましたー。ありがとね。
>ネコは大きいの
>花は小さいの
>人間は・・
もちろん、小さいの。
>人の好みも徐々にかわるんだねー(深い意味)
ほんと、意味深だにゃあ。
私も最近ね、ちょと変ってきたぞー。
で、私が緊張してたって? もちろんですとも。山のときはいっつも緊張感、満々ですがな。根がまじめだからさ。ほほほほほ。

K林さん
>ほんと、出だしから凄い雷雨だったから…「ミンナめげてるんだろうなぁ?」と私も思ってましたよ。
わーい、k林さんもそう思っててくださったんですね。特に山域が近いとね、ああ、あの辺かなあっていつも南の方の稜線見てたりしてね。
>雨は2日目の方が凄くなかった? 
はい、すごかったですよ。
ですから、私のテント、ほんの短時間で見事に○○。
>確か3時位だったから「今頃、熊ノ平で『北俣辺りの稜線で降られなくて良かったぁ!』と胸を撫でおろしているんだろうな…」と2日目も思ってましたよん。
まさに、そのとおり。
すっかり落ち着いて、ビール飲んでるところに、ざばーーーっでしたね。
写真ありがとうございました。なんか向こうから見るのもまた、オツですなあ。

ねこさん
>まきくまさんがただの面白い人でないことが分かるんですよね。
いや、面白い人ってのが、最大級のほめ言葉ですから、それ以外のものはいらんですよ。
美人ってのは、ほれ、言わなくてもわかってるしね。
ほほほほほ。

>でも、順調過ぎてません?(笑)
あのさ。このまじめな山行のよさがわからんかねー。
で、もしかして、ねこさん南ねらってますね。骨太なねこさんなら、ぜんぜんOKです。是非秋の山行で!
2008/09/06(土) 13:17:06 | |まきくま@お仕事 #E5Upi6Fk[ 編集]

カモシカさん
>ありゃ、もう終わり。
まあまあ。そうおっしゃらず。
その②まではアップしましたよ。その先はまだ1行も書いてないんですけどね(笑)。

>>またまた悲鳴である
>丹沢のヤマビル・ニョロとどっちがすごかった?
まあ、それはちょっと種類の違う悲鳴ですね。
あっちは断末魔みたいだったし。
こっちは、そうですねえ、ちょっとかわいこぶりっこな悲鳴でしたね。(ガラニモナク)

えいじさん
>一週間違いで同じコースを歩いたので、自分の記憶と合わせ読めるので、納得しています。
えいじさん、たしか逆からでしたっけ? 
北岳からのほうが、たいへんなような気がするんですけど、そんなことないかしらん。とくに、二日目は最後にあの地味~な、樹林帯歩きでしょ? 気分的につらいかな、と思いました。
>次の展開が楽しみです。
ありがとうございまーす。

くねるさん
>カキコしたのはねられた?
うーん、私もよくあるんですよねー。なんかヘン。

>序章スタ-トですね、ちとできすぎなレポでド○を探しましたよ(笑
だからさあ。これ、山レポだから。みんななに期待してるんだろなあ。
山の感動をさあ、わかちあおうよ。

ロビの声は多分、熊ノ平までは聞こえたと思うけど、うーん、くねるさんとこはどうかなあ。。。ほほほほ
2008/09/06(土) 13:25:04 | |まきくま@お仕事 #E5Upi6Fk[ 編集]

はじめまして。以前より拝見させて頂いております。
同じ日に鳥倉から入ったようなので、コメントさせて頂きます。
まきくまさんが設営しているとき、雷雲どまんなか、天狗岩直下におりました。
三伏のテン場に戻ったのは5時頃です。
(テン場上段、写真右端の銀色のテントが、私のだと思います。)
夕方、テントの前で立ち話をされていたのが、まきくまさんでしょうか。
また、お邪魔させてください。
2008/09/07(日) 11:23:14 | |しば太郎 #-[ 編集]

しば太郎さま
コメントありがとうございます!
一日で塩見往復しちゃったんですか? すごいなあ。あの雷雨のロスもあって、テン場五時戻りは立派ですね。あの雷激しかったですよね。精神的にも強くないと、です。
私たちは、雨の降っていない時間は、たぶんずっと外で話してましたよ。
また、どこかでお会いできますように。
続きもよんでやってくださいね~^^
2008/09/08(月) 13:51:28 | |まきくま #USanPCEI[ 編集]
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