まきくま山

まきくま山の備忘録。 山歩き・美味しいもの・愉快な仲間


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完全賞味期限切れシリーズ完結です!
さかのぼって読んでみようという方はこちら
1悩み多きスタート
ひとつ前にもどる人は
7カミナリオバケ

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寝袋にくるまってほかほかしながら考える。

もいちど、あの稜線に上がりたい。

明日の予報は快晴。台風の影響からもようやく放たれ、天気は安定に向かっているらしい。
なのに、このまま長い樹林帯を降りてしまうのはなんとももったいない。
よし、明日はもいちど早起きして、もうひとがんばりだ。

8月6日
日の出は5時。テン場から稜線の展望のきく場所まではCTで45分。
4時前に起きてさっさとテントを撤収し、ザックを小屋の前にデポした。

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小屋の前からの富士山。
ここからの御来光を待つ人がすでに小屋から出てきている。
早立ちの人も多い。今日あの稜線を縦走する人はほんとうに幸せだ。
重いザックにあえぐ人を追い越し追い抜き、昨日の道を登る。昨日はあんなに疲れていたのに、一晩ぐっすり眠ると大丈夫なもんなんだね。来年はもう少し長い縦走ができるといいなあ。

稜線に上がる。

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雲海がすでにばら色に染まっている。

IMG_2374_20071226211946.jpgクリックで拡大
太陽の上がるところだけ、雲が湧き上がっている。

だれもかれも言葉なんてなくしてる。

いつかつなげたい大沢岳、兎岳、聖岳の稜線。南ア深南部の山々。
ひとつひとつなんどもなんどもたどる。

冷たい風が頬にあたって、きっとりんごみたいに赤くなってるんだろうな、と思う。

赤石と小赤石の頂、大聖寺平の大きな谷、荒川小屋の緑のオアシス、前岳への急斜面。天国のお花畑。前岳、中岳、悪沢の大きな大きな山体。千枚の手前にはごつごつした岩場。
全部私は知っているもん。どこにどんな岩があるか、何色の花が咲いているか。風はどんなふうに吹くのか。
5panoalama.jpgクリックで拡大
だって、全部ひとりで歩いたもん。

1時間近くまったりした後、小屋に向かう。
さあ、最後まで気を抜かずに降りることが大切だ。

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小屋6時発。

いきなりしらびその深い深い森の中に入る。背中の荷物が軽くなった分、いやそれ以上に心は満たされて、足取りは軽い。ほどなくわたしの歩く登山道に平行して、登山道よりもずっと広い、まるで道のような一本のラインが見え隠れしだした。

IMG_2427.jpg
そこだけ木がなく、船底のようにくぼんでいる。
こんな地形がなぜできたんだろう。首をひねりながら歩いていたら、この看板により謎が解けた。

木馬道起点の跡
この付近は、明治40年から43年にかけて伐採(皆材状態)された跡地です
当時は伐採した材木を木橇(木馬)に乗せ橇道(木馬道)を人力で曳きだし約3km程下流で大井川の本流に入れ島田市迄流送(川狩)しました 
株式会社東海フォレスト

とある。

すごい歴史があったんだね。こんなところから木を伐りだして人力でおろしていたんだ。
山登りという「遊び」とは異なる山と人の営み。きっと忘れられていくんだろうなあ。だれかしっかり調べて本にすべきだな。

1時間半ほど下ったところで、見晴台があった。登山道から左へちょちょっとよじ登ると、広場がある。
IMG_2438.jpg
赤石と小赤石 自分のあるいた稜線は何度見ても見飽きない

このあたりから本物の林道と平行しながら降りていく。
見晴台からしばらく急坂を下ると道はぐっと穏やかな下りに変わる。
やがて鉄の階段が現れて林道にぽんと出た。

IMG_2444.jpg
ああ、ここまで降りてくればもう終わったようなものだなあ。

昭文社の地図のCTだと千枚小屋からここまで4時間40分。下りの苦手なまきくまで3時間だったので、この下りに関してはかなり甘めの設定だ。ロッジまでCTで1時間。ふうん、楽勝だね。よし、10時のバスに乗るぞー。

と思ったのは大間違いで、ここから先、かなり急な岩場が続く。いったん切れてしまった気持ちが足をどんどん重くする。

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岩岩のやせ尾根を乗り切ったと思うと、谷沿いの斜面をへつりへつり、つり橋を渡り、
IMG_2451.jpg
谷底の道をかなり歩かされた挙句舗装道路に出てからもかなりかかった。

ロッジへあとほんのちょっとのところでバスが上がってくる。
きゃー、お願いここで乗せて~。
汗だくで駆け寄るまきくまを見て運転手はさすがにかわいそうになったらしい。
団体さんで満員のバスの補助席に陣取り、
めでたく車上の人となった。
IMG_2452.jpg


フシグロセンノウで終わりかぁ、いいね、なんか夏山の締めっぽいです。

最終日に展望地まで登り返してか、その後ろ髪ひかれる気持ちがいいんだよねぇ。

で、、、うわー、まきさんにまで夏山レポ抜かれたーー!!
これで私がびりっけつか・・
2007/12/27(木) 00:35:41 | |たここ #USldnCAg[ 編集]
お疲れ様でした。
荘厳な山の夜明けはいつ見ても感動を覚えます。
頂の醍醐味ここにあり!
また、山麓も懐深く、特にまきくまさんが出会ったような、かつて人が関わった跡に出会う。そこにも大きな感動を覚えます。
私の日記にも少しづつではありますが、四国の山で聞き、感じたかつての人の関わりを綴っていますが、まだまだですねぁ~(苦笑)
いやいや、手前味噌な話になりました。心地よいまきくま節に、四国の深く優しい森の笑顔が見えた想いがしました。ありがとうございました。
2007/12/27(木) 04:53:49 | |河童 #P.nK..n2[ 編集]

いい旅してきたんだねぇ~
こういった想い出って自分の宝だよね。
私もひょんなことから山との巡り会いがあったけど
本当によかった。
この夏は南を堪能したねー
また違う山から南を眺めた時、感動が何度も蘇ってくるもんねー
2007/12/27(木) 09:00:55 | |ロビン@お仕事 #qIFa0De.[ 編集]

たここさん
夏山から降りてくると、フシグロセンノウ咲いてない? 私の場合、いつもそう。で、ああ無事降りてきたんだなあって思うの。意識的に探してるのかなあ。
れぽはハリノキまだだし、ほとんど書いてかいからたけさんの勝ちです。あとふたつくらいは書いときたいなあ。年こしたらたぶん書かないって、今年証明されちゃったからなあ。ははは
河童さん
原生林も貴重だけど人の営みがある山も素敵ですよね。それが真摯であればあるほど心に響きます。河童さんそういうのお好きですよね。はあ、一緒にのみたいっすねー。

ろび
うん、宝たね。やっぱ書いとかないとね。おばあちゃんになったときに繰り返し読んでたのしむんだー
毎年宝が増えるっちゅうのも幸せなことやね。
2007/12/27(木) 21:00:32 | |まきくま #USanPCEI[ 編集]
大作お疲れー
一昨年、今年と歩いた荒川岳の稜線。自分が歩き感じたそれをまきくまさんの感性がどうとらえたのか対比しながら全部読ませてもらいました。 千枚のテント…、翌朝の上り返し、フィナーレの展望、そして撤収…、しみじみいいなぁ!

今の季節、よけいに懐かしく感じますね。
2007/12/27(木) 22:33:49 | |K林@だらだら #W0p.A8Zs[ 編集]

すご~い、ロングレポでしたね。
それだけの価値の見出せた山だったのが、なんとなくですがわかる気がしますよ。

階段下でセルフ撮り?のまきくまさんがいい雰囲気出してますよ~。

このレポは、正月に通しでもう一度見て見たいな。
2007/12/27(木) 22:59:46 | |食う寝るさんだ~す #EBUSheBA[ 編集]

一人で歩いた南アの感動が伝わってきたよ。
何気にまっきーっていい山歩いているよね。

>このレポは、正月に通しでもう一度見て見たいな。
食う寝るさんに一票!!
私も箱根駅伝見ながらじっくり見ようと思います。
2007/12/27(木) 23:20:29 | |木曽駒 #6wH.DH8I[ 編集]

K林さん
あれれ明石ってなんじゃー? 元○集者が泣くわ~。って、私のいちばん苦手なもの=校正でしたー。
ご指摘アリガトウございます。
で、K林さんはどんなことを感じたのか、ちゃんとまとめてくださいよー。
読みたいなあ。
来年は塩見です! もうぜったいに、行きますよ。

食う寝るさん
まったくもって長いものにお付き合いいただき恐縮です。書いてるほうが自分に酔ってるので、読むほうはつらそう……ごめーん。でも、まあやっぱり縦走は心に残りますね。
来年はもうひといき長いのに挑戦したいですね。でも、時間がね。モンダイだね。

木曽駒さん
うふふ。これはいい山でした。今年はこの界隈、K林さん、まゆ太さん歩いているよね。あとは。まったく同じコースを逆周りでTiCAさんですね。えいじさん、まろんさんも行ってるなあ。きっと、みんなそれぞれ感動したはずです。駒子さんはここ行ってるんだっけ?
2007/12/27(木) 23:51:59 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]

いやいや。いいレポだー。わたしも続き書こう!って思いつつも・・・(行動が伴わず・・・)
自分の歩いてきた稜線が見えると感慨深いですよね。まきさんはひとりで歩いたんだものねー。すごいです。
ほんと、いい朝でしたねー
2007/12/28(金) 11:18:55 | |まゆ太 #Uc1kfBME[ 編集]

賞味期限の問題じゃなくて、まだ暴年会の後遺症って感じですかね、ずーっとコメント不能状態でした。
ワー、雪の大菩薩いいなー、っていってるうちに、矢継ぎ早にこのシリーズでしょう。
中身が濃くて、精神的についていくの大変でした。いまもしんどいです。飲みから山、雪からいきなり夏、みたいな落差が脳に堪えて、このところ、まきくまさんのとんでもないエネルギーに圧倒されっぱなしですわ。なにもしてないのにね、私、変?
2007/12/28(金) 11:58:13 | |監督 #yZfxqMi2[ 編集]

まゆたん
ありがとう。最後の朝はほんとうに気持ちも晴れ晴れ、大展望を満喫しました。登り返してよかったー。私は登り返しとかはあんまし苦にならないのよね。おなじところぐるぐるさまよう人生なのだー。

監督
>このところ、まきくまさんのとんでもないエネルギー
????
って感じですよー。
これはね、風邪で休んじゃったから暇だったんで一気に作れたんです。ずっと寝てると腰とか痛いしね。ぐずぐず寝たり起きたりしながら書いてました。
お陰でちっとも治りません。今日もぐずぐず。具合が悪くて寝られませんわー。
2007/12/29(土) 01:47:25 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]

おはようございます。
南ア テン泊縦走!お疲れ様でした。とてもGoodなレポですよ!
私も来年こそは、テン泊で行きたいと思っています。
夜明けと雲海・富士山の画像ですが、とても素晴らしいです。
2007/12/29(土) 10:02:44 | |yzm #t50BOgd.[ 編集]

ふあ~。やっぱし南アはいいやね。
前にも言ったけど私はどっちかっていうと南ア君と仲良くなれると思う(そんなことはどーでもええか)。
でも、やっぱし印象的な山行は年内に書き上げたい!っていうのはありますね。
どんどん記憶が薄れていくのは年のせいか…。
2007/12/29(土) 10:33:36 | |びすこ #-[ 編集]

yzm様
ありがとうございます!
写真ほめてもらえて、うれしいなあ。
山行ってる時って、写真なんかとらずに自分の目に集中したらなあ、なんて思うけど、やっぱりあとになっても一度あのときの風景見られるのはうれしいですよねー。
この写真なんて、自分で何度もみてうっとりですぅ。それは写真の出来ではなく、想い出にうっとりなんですけどね。yzmさんは小屋泊でしたっけ?小屋は小屋でいろんな人とお話したりしてとってもいい山の思い出が出来ますよね。^^

びすちん
私も南アくんのほうが仲良くなれそうかなあ。私の場合は岩岩が不得意ってのが大きいなあ。びすちんの場合はなんでだろねー。
早く夏の縦走に行きたくなっている今日この頃~。
その前に雪中テン泊やったねー。あと大峰もいかなかんし、愛宕山ものぼらなかん。ふふふ。
2007/12/29(土) 17:59:53 | |まきくま@おうちでげほげほ #E5Upi6Fk[ 編集]
赤石岳・荒川三山縦走
まきくまさん はじめまして テント泊装備で歩かれてすごいですね。今年は荒川~聖岳間を歩かれたんですね。私も昨年聖岳~光岳を歩いたので昨年 聖岳から見た縦走路 今年は、赤石岳~聖岳間を歩きたかったのですが休みがたりずまだ歩いていない荒川三山~赤石岳ぐるりっぷを歩きました。山に行く前から 今から行く山のレポートを読み情報を得ますが山行を終えてからじっくりレポートを読むのも大好きです。まきくまさんは、私とは反対周りのテント泊装備 歩いてみてすごいなと思いました。赤石小屋から千枚小屋まで歩くなんてすごいな 自分が実際歩いてみるとレポートや写真が本当にわかる!わかる!っていう感じで楽しみました。いろんな山行へいき また仕事 私事でもお忙しいと思いますが山行レポート楽しみにしています。
2009/09/21(月) 09:58:45 | |つくだに #-[ 編集]

つくだにさん
ようこそ いらっしゃいませ。
つくだにさんのレポ見に行きましたよー。やはり単独で歩かれたのですね。で、やっぱり、単独の方と前後して歩いたのですね。そういうパターン多いですよね。お互いになんとなく気にしながら歩いて。とってもありがたいものです。
なんとなく山の好みが似ていそうなので、これからもかぶりそうですね。つくだにさんはSWはどこか行かれたのかしらん。
2009/09/23(水) 00:27:28 | |まきくま #E5Upi6Fk[ 編集]
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